64歳になっても

日々のブログ

夏の日の思い出

バイト先の女の子と出かける約束をした。一つ下の、笑顔のかわいい子。しょうもない冗談で一緒に笑ってくれる。

 

朝起きると夏にしては涼しいと思った。雨が降ってなくてよかった。髪を整えて歯を磨く。用意ができるのが早すぎたので最寄り駅までゆっくり歩いた。

 

時間になったら彼女は駅の奥の方から歩いてきた。着くのが早すぎたからあたりをうろうろしていたんだと言った。山の方へ向かう電車へ二人して乗った。

 

彼女はキャップをかぶってボーイッシュな印象だった。帽子が似合ってるねと言うと、寝癖がついてたから被ってきたんですと言って笑った。

 

いろいろなところを回った。納涼川床、神社、繁華街。いっぱい歩いて色んなものを食べた。ほっぺの肉が付きやすくてたこやきって言われるんですと真面目な顔をして彼女は言った。

 

地下鉄の駅を出ようとしたらとんでもない夕立だった。傘を買って、雨やどりしている人たちと夏の湿気をかき分けて、階段を上がって外へ出た。

 

昔好きだった異性の話をした。自分はなるべく正直に話すようにしたけど、女の子にははぐらかされた気がする。

 

足が疲れてきたので、もう帰ろうかと言った。夕方にはまだ早かったが我々は十分夏を味わった。楽しかったと言ってくれたけど本当のところはどう思ってるんだろう?

 

その子とはその後あまり会わなくなった。バイトのシフトもあんまりかぶらない。笑顔のかわいい素敵な子。夏は今年もやってくるはずだけど、この日みたいな日はまた来るだろうか